Home > 6月 5th, 2007

医療充実のために知恵を出そう

今日の東京新聞に「競馬場跡地を無償貸与 赤十字病院移転問題」という見出しで、日赤のことが取り上げられてます。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20070605/CK2007060502021730.html

そもそも日赤の機能強化に反対する人は誰もいません。

ですから普通の方が、「日赤が新しくなって機能も充実するんだって」と聞けば、

「それはよかった」とお応えになるでしょう。

それはごく自然なことです。

それも日赤が全部自己負担で行ってくださるのでしたら、誰も口を挟むことはないでしょう。


しかし、その日赤移転の負担が市民にどれくらいのしかかってくるのかわからない現時点で、不用意に賛成賛成と太鼓をたたくのはいかがなものでしょうか。

未だに、移転の費用も県や市の負担額もはっきりしていない中で、拙速に事を進めるのにはあまりにもリスクが高いといわざるをえません。

移転に関する費用がどれくらいになるのかまずははっきりさせるのが第一です(ざっくりと200億という説明がなされているようですが、新しい8階建てのさくら病棟だけで78億円もかかっているのですから、日赤全体の移転の費用が全部で200億円で済むはずがありません)。

例えば大田原日赤の例などを踏まえて精緻に検討すれば計算できるはずですし、それが出されてから議会で検討をはじめても決して遅くはないはずです。

ちなみに大田原日赤は移転後大幅な赤字になり、確か2年前の決算では15億円の赤字でした。

またこの東京新聞の記事の中で
「先進機能を持った病院が完成すれば優良な医師、看護師の確保につながる。長期の視点に立てば(無償貸与は)有効な施策」
と行政は話しているようですが、なぜ現状の場所で工夫をして先進機能を持った病院にするような方向性が遡上に上らないのでしょうか。

日赤と市役所の間の土地の一定部分は、足利市がすでに過去に買収していることを私は知っています。
ついでに言えば、日赤の前院長先生は10年ほど前に移転をしないという判断をしてさくら病棟と看護師の寮を建てたということも私は知っています。

100歩譲って、それらのことをわかった上で、なおかつ日赤を移転させる理由はなんなのでしょうか。
将来世代に非難されないだけの責任を持った判断ができる材料が、本当にこの6月議会で出されてくるのでしょうか。

私はいつになくこの足利市議会6月議会に注目をしています。

幸いなことに、今回市議会議員に当選をされた方の中には、「厳しい市財政を考慮すべきだ」として無償貸与(固定資産税換算で年間約5000万円分)に反発(東京新聞)している方もいるようですし、行政の税金の使い方を見直していこうと訴えておられる方や会社を経営されている方そして民間の経営感覚を行政にも導入しようと主張されている方もいらっしゃいますから、そういう視点で今回の件も議会としてしっかりと熟慮していただけるものと信じております。

「子や孫にツケを回さない」という古くて新しいキーワードが、今やどこの自治体にも重い意味を持ってきております。
言葉をかえれば、「お金がなければ知恵を出す」ということです。
日赤問題も、未来のためにどうぞ知恵を出していこうではありませんか。