ごみ袋の料金大幅引き下げとごみ回収業務の入札改革

「ごみ袋1枚60円は高すぎる」
これが2008年4月にごみ袋有料化が導入された時の私の正直な感想です。
おそらく多くの市民も同じように感じていたのではないでしょうか。

それ故、当時私はブログで少し辛らつなコメントを記しました。

『人は、にわかに信じられないことに遭遇すると、絶句することがある。
そしてその度が過ぎると、気持ちを押し殺すため笑みさえこぼれることがあるという。
今日の両毛新聞では、そんな感じさえ受けた。
ゴミ袋の有料化に関して議員が今後の対応を質問され、それに対し市当局は「3年後に制度の見直しをしたい」と正式に答えている。
「3年後では遅すぎる。市民の生活が何にもわかっていない」
そう感じたのは私だけではないと思う。
まあこれは悪い冗談だろうと達観すれば腹も立たないが、どうも真面目に応えているようなのでブログでも真面目に取り上げてみたい。
最近は、こちらが聞くまでもなく市内で知人と行き会えば「ごみ袋が10枚600円とは!なんでこんなに高いんだ。」という話からはじまる。
また以前書いた通り、早くも色んな弊害が出ているのだ。
しかも、1年後は市長選があり、既に「新人同士の本命なき混戦」が予想されているわけで、そこで誰が市長になろうとも新しい市長は必ずこの問題を見直すことになるのは明らか。
元来、この問題は争点になるようなものではなく、この6月議会で簡単に見直すことができる話なのだ。
足利学校を世界遺産にするものいいが、足利学校の根幹をなす論語の「過ちては則ち改むるに憚ることなかれ」という言葉をもっと真摯そして謙虚に受け止めてはどうか』

この時点から、市長に就任して真っ先に取り組むべき課題のひとつがまさにごみ袋の料金引き下げということははっきりしていたのです。
就任直後にこれを実行できればと考えていたのですが、年度途中でしたのでかえって事務的に煩雑になってしまうということがあり、初年度は引き下げる代わりにごみ袋無料券を20枚の追加配布とさせていただきました。

そして、2009年12月議会で正式にごみ袋の料金を引き下げる議案を議会に上程させていただき議会の了承も得られましたので、2010年度からごみ袋1枚45リットル入り60円を一気に15円に引き下げました。

続いて、ごみの収集業務の入札改革も行い、平成22年7月より新たな委託業者によるごみ収集業務を開始しました。
これまで足利市のごみ収集業務は3社に随意契約で委託し、年間経費は約5億円かかっていました。
一般に、随意契約という手法は往々にして費用が高止まりする傾向にあります。ましてやごみ収集というそれほどの特殊な技能を要しない業務が、いつまでも随意契約で行われていること自体に私は疑問を感じておりました。

そこで、この業務を公募入札に変えたところ、期待通り競争原理が働き、なんと入札額は合計約3億2千万円となり、差し引き約1億8千万円の経費を浮かせることができました。
この内の約1億円を使って、先ほどのごみ袋の大幅値下げに伴う収入減の穴埋めにあてさせていただきました。
また残りの約8千万円は、医療費無料化の枠を「小学校3年生まで」から「中学校3年生まで」に大幅に引き上げる際の財源に使わせていただきました。

追記:
一部地区で行われていた市直営のごみ収集業務の民間委託により年間約2200万円の経費節減【2011.07】

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