足利市の公共施設に設置してある自動販売機は、これまでは業者がここに置かせてほしいと申請すれば市が一定の使用料を徴収して置くことを許可する仕組みでした。
要するに随意契約だったわけです。
従って、初めに手を挙げたもの勝ちになりそれが既得権益化して不公平感がありましたし、徴収されていた使用料から市の収益がことのほか低いというのは容易に推察できました。
そこで、公共施設に設置されている自動販売機に関して、年度が変わるタイミングで競争入札に切り替え、置きたい業者に手を挙げていただき最も高値をつけた業者が設置できるというわかりやすい形に変えました。
そうしたところ、なんと年間約3800万円!という望外の市の収入増となったのです。
まさに望外!驚きの結果です。
これまでの市への使用料収入は2,891,220円(1台当たり31,088円/93台)でしたが、4月からの新年度は40,856,701円(1台当たり434,646円/94台)と14倍を超える収入が上がることになります。
◆入札結果
項 目 これまでの設置 入札結果
設置台数 93台 94台
市内業者数 9社(52台) 13社(72台)
市外業者数 6社(41台) 5社(22台)
1台の最高金額 128,089円 2,265,665円
総年間貸付金額 2,891,220円 40,856,701円
平均貸付金額 31,088円/台 434,646円/台
そしてこの収益を、どのように活用するか検討を重ねた結果、2010年7月の臨時議会で承認をいただき、小学校6年生を対象にした子宮頸がんのワクチンの無料接種にあてさせていただくことにしました。
また、2010年度に限り年代間のバランスを考慮し、中学生の個別接種にも半額補助させていただくこととしました。
おかげさまで競争性の導入による入札改革で「自動販売機で女の子の命を救う」という施策を実現することができました。