江藤農水大臣の「私は米を買ったことがない」という失言による辞任を受け、小泉氏が大臣に就任しましたが、早速備蓄米を政府が競争入札ではなく随意契約に改めしかも配送料も丸抱えで放出するとのこと。
設定した値段が「5kg2000円」とは、まさに大盤振る舞い。
しかし、なのです。
要するにこの手法は、国が買った備蓄米を無理やり安く市場に放出しているだけですから、その逆ザヤは結局国民負担になるだけです。
また、”競争入札より随意契約の方が安く済む”ような誤解が広がりかねない懸念もあります。
にもかかわらず、それを”小泉劇場”ともてはやすマスコミの過熱ぶりには唖然とさせられました。
これまでの政治は、いわゆる業界団体組合といった既得権益のしがらみの中で行われてきましたから、競争入札よりも随意契約を望む傾向があります。
つまり随意契約では、政治に忖度する行政が業界団体組合にとって都合のいい金額を提示しがちな傾向がありますし、極めて例外的ですが、今回のように国民の歓心を得ようと多大な税負担を省みずに備蓄米を安く払い下げるといったこともなされ、往々にして”不自然なこと”が生じやすいのです。
それと比べて競争入札は、”公平公正で開かれた”形できちんと制度設計をして行えば、自ずと納税者の方に評価いただける成果を上げることは可能です。
(参考、足利市長時代の入札改革等)
例えば、当初行われていた競争入札集荷業者を対象にした制限付きの競争入札ではなく、下記のような農政改革をパッケージで示した上で、合理的な入札予定価格を提示し、スピード感を持って誰でも(もちろん楽天でも)参加できる一般競争入札にすればよかったのです。
そのパッケージとは、
1,世界需要は拡大しているのにあいかわらず減反政策を進めている政策を見直す
2,農業への企業の新規参入を認める
3,徹底した調査をし、米価が高止まりしている原因のひとつになっている流通段階のボトルネックを見つけ、適切な指導をする
4,米国との関税交渉の過程でカリフォルニア米の輸入拡大を早急に進める
などが上げられます。
それをトランプ大統領よろしく、石破総理がもっと早い段階で毅然とした姿勢で示していれば、供給されているのにどこかで目詰まりしている備蓄米が流動化し、米価は自ずと下がったはずです。
あくまでも目的は、5kg5000円越えしている米価を引き下げることですが、既得権益温存の旧態依然としたしがらみ政治による官製値下げでは、タコが足を食べているようなもので、長い目で見て国益を大きく損ねます。
いびつな政治が生んだ米価の高止まりという弊害は、令和の大改革の必要性を改めて痛感させられます。
