11、CI戦略(2005年)

(1)新足利市歌創作のすすめ
まずは次の文章を見てください。
1.
至誠の殿堂  稀世の古典
戦塵揚れど  学徒は集い
昔は東国   教化の巷
科学の精粋  時代の思潮
機会に意匠に 表現しつつ
今しもわが国 機織の都
足利 足利 わが足利市
 
2.
守りてそばたつ 両崖山や
抱きて流るる  渡良瀬川や
自然の恵みの  集まるところ
煤煙み空を  おほひはすれど
曇らぬ心に  親しみ交わし
共存共栄   忘れじわれら
足利 足利 わが足利市
これは約70年近く前に制定され今でも使われている足利市歌の歌詞です。
いかにも時代錯誤的な内容に違和感を覚えます。”戦塵“や”煤煙“なんて、ちょっとピンときませんし、もっとはっきりいえばその二つの言葉は、なじみが薄くて歌っても気持ちが入りません。
第二次世界大戦のことは言わずもがなですが、当時は煤煙が足利の空を覆いすぎて、ばんな寺の杉の巨木は軒並み枯れてしまったほどで、環境の世紀ともいわれているこの時代にとって、ふさわしいとは言いがたいものがあります。
現在この市歌は、市立小中学校で歌われるわけでもなく、ごく限られた市の行事の際にしか使われていませんので、多くの市民は聞いたこともないのではないでしょうか。
その意味で、とても親しまれているというものではありませんし、体外的なイメージもどうかという気がします。
また過去には、市歌についての市民検討委員会が昭和56年に設けられて、紆余曲折の結果、現在の市歌は残して新たに市民愛唱歌を作るということで合意した経緯があるそうです。
参考までにその愛唱歌を記しますと
1.
さわやかな  ひかりの糸に
織られゆく  みどりの夜明け
足利の    風あたらしく
明日に向け  ひろがる夢が
いまひらく  いまひらく
われらのまちに
 
2.
励みゆく   こころにかおり
競い咲く   文化の花よ
渡良瀬の   川いきいきと
あふれわく  ちからも若く
いまはずむ  いまはずむ
われらのまちに
私はこの愛唱歌を市議会議員時代に事務局に依頼して聞いたことがあったのですが、メロディは覚えていません。依頼、役目柄様々な行事に参加させていただいておりますが、使われた記憶がありません。
一体何なのでしょうか。
そもそも使う目的も明確でないまま、玉虫色の決着によって生まれた歌の悲劇ともいえます。
そこで、私はこれまでも市歌や愛唱歌は、どこか市民の目に留まるところに記録としてしっかりと残した上で、新しい21世紀をイメージした市歌そのものを創作することを提案したいと思います。できれば歌詞やメロディは市民もしくは足利にゆかりのある方にお願いできれば一番いいでしょうし、有名な音楽家にお願いしても悪くないと思います。
足利市のCI戦略として、市歌の創作は是非検討したいものです。

(2)市民憲章の改正
次なるCI戦略のテーマとして、足利市民憲章を取り上げたいと思います。
まずはその前文をご覧ください。
私たちは、自然にめぐまれ、はるかなる昔から文化がひらけていた学問のまち、産業のまち足利市を心から愛し、より美しく、より豊かにするためにこの憲章を定めます。(昭和45年5月5日)
足利市は日本最古の学校のあるまちです。
教養を深め、文化のかおり高いまちをつくり、すぐれた伝統をさらに発展させましょう。
足利市は美しいまちです
めぐまれた自然を愛し、清潔で健康なまちをつくりましょう。
足利市は善意のまちです
理解と信頼をもって、みんなのしあわせのためにお互いに助け合いましょう。
足利市は希望にみちたまちです
明るい家庭をつくり、次代をになうこどもに誇りと希望をもたせましょう。
足利市は伸びゆくまちです
しごとを愛し、みんなの創意で時代の進歩に調和した活気のあるまちをつくりましょう。
要するに、この市民憲章を伝える対象はだれかといえばまぎれもなく足利市民なのです。
ですから日本語としては、タイトル部分で「足利市は美しいまちです」というのではなく、「美しいまちにしましょう」という表現にするべきです。
さらに細かく言えば、1で事実があり、2から4で抽象表現になっており、それが並列に扱われているのもどうかと思います。
従って、私の提案としては、前文で足利学校などの文化遺産や足利氏のふるさとであることや繊維で隆盛を極め、その過程で先人が教養と文化(教化)を高めるべく積み上げてきた事実を述べた上で、本文に各項目にわたって目標を明示すればいいのではないかと思うのです。
市民憲章は市のイメージをもっともわかりやすくして読む人の胸に響くようなものにしなければなりません。ですからそこに掲げられる言葉は極めて重要です。私は、それ以外の公文書関係の表現にこだわりはありませんが、この市民憲章だけは別です。とても重視しています。その意味で、よりよくするための改正論議を喚起していきたいと思います。