【続報2】平成11年度、14年度、17年度公金不正支出事件の義憤

10月24日に平成10年度から17年度にかけての毛野土地区画整理事業の不祥事に関する処分を発表して以降、事件発生時、職員を監督する立場にいた市職員OBから市に「現職職員の処分が重すぎるんじゃないか」と頓珍漢な抗議がありました。

まさに「はっ?」です。

一体何なのでしょうか。
この市職員OBには少なくとも監督責任はあるのですから、もっと当事者意識をもってしかるべきです。当然ですが、これを聞いた市職員は内心強烈に怒っていますし、私も同様に義憤を感じます。

それに比べて、本事件が発覚するきっかけとなった防災行政無線に係る1職員の不祥事に関して、前消防長をはじめ退職した消防職員OBが監督責任を感じ、その損失補填をすべく自ら申し出て来られた潔さが輝いてみえます。

そもそも、「私は知らなかった」「処分が重い」だのと、区画整理事件発生時の市幹部職員OBらが言っていること自体に困惑します。私の市長としての経験からしても、とても知らなかったとは思えませんし、処分の軽重を彼らが論ずる前に、自らの責任を重く感じるべきでしょう。
これではこうした人達に仕えざるを得なかった、今回処分を受けた現職職員があまりにもかわいそうです。

前回記しましたとおり、おかしな話ですが退職した後では事件が発覚しても、制度上遡って彼らをを処分することはできません。
そうした安全圏にいるにもかかわらず、訳のわからないことを言ってくるのでしたら、私は処分を受けた現職の職員のためにも、他の市職員のためにも、言うべきことは言わせて頂きます。

(1)仮にこの一連の事件が時効になっておらず、あなた方が現職で在籍していたら、一体どのような展開になっていたでしょうか。

(2)その上で、道義的な責任の取り方を自ら考えるべきです。

(3)あなた方の後輩の職員は、あなた方の今後の行動を黙って見ています。

朝日新聞記事 20111208

下野新聞記事 20111208

読売新聞記事 20120124

朝日新聞記事 20120126

朝日新聞記事20120301

防災行政無線整備事業に係る使途不明金のOB職員による補填受け入れについて

昨年12月に発覚した防災行政無線整備事業に係る私文書偽造・同行使等及び業務上横領の事件につきましては、今年4月18日元職員に有罪の判決が言い渡されました。

しかし、今年2月に警察署に被害申告した消防本部内における使途不明金等4件につきましては、公判で事実が明らかになりませんでした。
そこで、市としては引き続き警察署への相談や内部調査などを行い、事実解明に取り組んでまいりました。

そうした中、10月6日に、当時の管理監督の立場にあった前消防長他5名から、使途不明金等の4件:総額813,375円を補填する旨の申し出がありました。
判決から約半年が経ち、事実解明が非常に困難な状況にあることを踏まえ、市としてはこれを受け入れることとしました。

以上、報告させて頂きます。

防災行政無線整備事業に係る使途不明金のOB職員による補填受け入れ記事

防災行政無線整備事業に係る使途不明金補填の受入れ 20111024

【続報】平成11年度、14年度、17年度公金不正支出事件の不条理

10月20日に足利市議会全員協議会で、今回の事件に関する現職職員を対象とした庁内調査結果を公表し、10月24日に関与した現職職員の処分をしました。

それにしても、市として8月25日に第一回目の調査報告を公表して以降、
「私は知らなかった」
と語っている当時区画整理事業を所管していた市役所幹部職員OB(以下、市OB)が何人もいるのがとても心外です。

例えばある会合では、市役所の組織上その不正行為を知りえる立場にいた市OBが私のところに寄られ、
「いやいや、私は全然知らなかったですよ。でもよかったですね、今回(この事件が)明らかになって」
と他人事のように話かけてきました。
なんともはや、です。
私には、「私は知らなかった」ではなく「あれは部下が勝手にやったこと」と言っているように聞こえました。

組織的な不正行為で、当時市の責任ある立場にいた人が本当に知らなかったのでしょうか。私の市長としての経験からしても、そんなことはとても考えられません。
仮に本当に知らなかったとすると、何ていいかげんな組織管理をしていたのかということになり、どちらにしてもその責任を免れることはできません。

それに加えておかしな話ですが、行政上の責任は退職した市OBには追求することができないことになっています。従って、平成11年度、平成14年度に関わった市OBには、制度上何の咎めもできません。

一方で、平成17年度の事件に関与した幹部職員はまだ現職で市役所に在籍しています。いわば私の職場仲間ですが、関与を認めています。従いまして、涙を呑んで厳正に処分しました。
これは市長たる私にとって本当につらいことです。
報告書にもありますように、おかしいとは思いながらも、不正行為に加担させられ、忠誠を尽くしてきたその職員らの心中を慮ると察して余りあります。

このなんという不条理!

その意味で、市OBにおかれてはもっと道義的責任を感じて頂きたいし、それを踏まえた立ち居振る舞いがあってしかるべきです。また、市民からの信頼回復や再発防止のため、またかつての部下をはじめとした現職の市役所職員全員のためにも知りうる全てをを語ってほしいと思っています。

読売新聞20111020記事
下野新聞20111021記事
20111025各新聞記事

平成11年度、平成14年度、平成17年度の区画整理事業に伴う公金不正支出事件について

先の消防職員の不祥事を受け、預金通帳等の全庁的な調査を徹底して行ったところ、平成23年6月上旬、都市建設部で管理されていた地権者名義の預金通帳と印鑑の存在が明らかになりました。そこで、関係書類等を精査した結果、組織的と思量される不適正な公金の支出があったことが判明しました。
”組織的”という点で大変深刻な事態でありますので、改めて市民の皆様に謹んでお詫び申し上げますと共に、その概要について、既に足利市のホームページにも掲載されていますが、当HPにおきましても以下の通り報告させていただきます。

【参考資料】
●広報あしかがみ平成23年12月号(平成11年度、14年度、17年度公金不正支出事件のまとめ)
●土地区画整理事業における不適正な公金支出(平成11年度、平成14年度、平成17年度)に関する調査結果報告の詳細資料
●参考相関図
土地区画整理事業の公金不正支出等事件(平成11年度、平成14年度、 平成17年度)における現職職員を対象とした庁内調査結果

1.平成11年度不正支出事件

(1) 当時の足利市の方針として、毛野地区土地区画整理事業の換地処分を平成10年6月中に完了することにしていた。

(2) しかし、区画整理事業内の市民甲(以下、甲)の仮換地上にある市民乙(以下、乙)所有の建物移転に関する交渉は難航し、未処理のまま残った。

(3) そうした状況であったにも関わらず、足利市は当初の方針どおり、区画整理が完了したとして平成10年6月8日に栃木県に対し換地処分完了の届け出を提出し、平成10年6月19日に栃木県により換地処分の公告が行われ、書類上は区画整理事業が完了した形になった。

(4) 平成10年6月19日本件土地区画整理事業換地処分完了後も、区画整理課は、平成10年度中には乙の建物移転工事を完了させるべく努力したが、結局、平成10年度中も建物移転工事は行われなかった。

(5) 区画整理課としては、乙に対する補償金は、予算措置上、平成10年度中に執行しなければ、従来から予算を繰り越してきた経緯、及び本件土地区画整理事業に 関する換地処分の公告が、平成10年6月19日に行われた以後、乙関係の補償金を予算計上することは、本件土地区画整理事業が一部未処理のまま完了させた ことが表面化することになることから、そのようなことは何としても回避するとともに、乙に対する補償金の確保に関する方策を検討していた。

(6) 区画整理課は、乙に対する補償金は、出納閉鎖の平成11年5月末までに執行しなければ、その後、この補償金を予算化することが困難であること、当時、収入役預かりという従来から取られていた方法が取れなくなっていたこと、乙が建物移転工事を行った場合、予備費からの支出が可能か等、関係部署に問い合わせる等して種々の方策を検討し、平成11年3月30日付の「乙の予算措置について」と題する文書として、検討結果を記載した。

(7) 区画整理課は、平成11年度に入ってこの補償金について出納閉鎖の平成11年5月末までにはこの予算処理の結論を出さねばならず、課内で検討した結果、今後、乙が建物移転工事に着手した場合に備えてこの補償金、金1145万6000円を確保しておく必要があると判断し、平成11年5月19日付けで乙に無断で乙の銀行口座を開設し、平成10年度の出納整理期間(年度末から2か月間)である平成11年5月28日に、移ってもいない建物移転に関する補償費を振り込む手続きをした。

(8) 平成11年5月28日、区画整理課から振り込まれた金1145万6000円の記帳手続を行った後、都市開発部長、及び区画整理課長が協議の結果、この預金通帳は、都市計画課の総括主幹が保管、管理し、印鑑は、区画整理課で保管、管理することとした。

2.平成14年度公金不正支出事件

(1) 区画整理課は、本件土地区画整理事業完了後も乙に対し建物移転交渉をしていたが、同時に甲から換地上にある乙の建物の移転及び換地が使用できないことによる補償を求められていた。

(2) 課として、市側の不手際で甲に迷惑をかけているとの認識があり、何らかの損失補償をしなければならないという判断に至った。

(3) そのため、当時区画整理が継続している山辺西部第二土地区画整理事業の予算の中から支払う以外方策がないと判断し、山辺西部土地区画整理事務所長にそのことを要請した。

(4) 所長は当初そのような要請を断ったが、区画整理課係長から再三にわたって要請されたため所長としても本課の指示に従い、同事務所の予算の中から甲に対する 補償金を捻出せざるを得ないと判断し、平成15年1月7日、甲に対する建築物等移転補償金として金101万300円を支払う旨の補償金算定書兼施行回議書 をはじめとした関係書類を担当者に作成させ、平成15年1月10日付で足利市と甲の間で、足利市が甲に対し、平成14年度山辺西部第二土地区画整理事業のために支障となっている物件等を移転のため、金101万300円を支払うことを仮装し、その旨の補償契約書を作成した。

(5) その後、平成15年1月14日付で、甲の署名、押印がされた工事着手届、平成15年1月15日付で工事完了届が作成され、その後、この補償金の出金処理がされる。

3.平成17年度公金不正支出事件

(1) 市街地整備課は、先の平成15年1月10日に支払いをした以後も、甲から換地上の建物の移転及び補償を求められたことから、先に支払いをした以後の補償を 行うことになり、当時の市街地整備課長と係長が、平成17年4月頃、山辺西部土地区画整理事務所長を訪ね前回と同様の要請を行った。

(2) 所長は、再度の要請に躊躇していたが、市街地整備課から再三にわたって要請されたため所長としても本課の指示に従い、同事務所の予算の中から甲に対する補 償金を捻出せざるを得ないと判断し、平成17年9月8日、甲に対する建築物等移転補償金として金56万7500円を支払う旨の補償金算定書兼施行回議書を はじめとした関係書類を担当者に作成させ、平成17年9月12日付で足利市と甲の間で、足利市が甲に対し、平成17年度山辺西部第二土地区画整理事業のために支障となっている物件等を移転のため、金56万7500円を支払うことを仮装し、その旨の補償契約書を作成した。

(3) 平成17年9月13日付で工事着手届、平成17年9月16日付で工事完了届が作成され、その後、この補償金の出金処理がされる。

今後の対応

今後、市としては、金融機関から1145万6000円の預金の返還(乙名義となっているため)と、関係者から補償金157万7800円(101万300円+56万7500円)の返還(法令に根拠のない支出であるため)を求めていく予定です。

また、再発防止に向けた取り組みについて、今回の事案の原因、課題、調査結果等を分析するとともに真相の解明を進め、全庁を挙げて取り組んでまいります。

【新聞記事】
2011.08.26 読売新聞
2011.08.27 下野新聞
2011.09.07 下野新聞

遺憾ながら、さらなる不祥事が判明しました。膿を出し切ります。

足利市職員による不明朗な預金の引き出し及び市民からお預かりしている現金が不明となっている事態につきまして、心からお詫びいたします。

このたびの件は、昨年12月の私文書及び公文書偽造・同行使並びに業務上横領により逮捕された元本市消防職員の事件を受けて、「事務執行の適正化に関する庁内検討会議」を設置し、特に現金や各種団体の通帳を扱う業務等に対して、全庁を挙げて徹底した調査を進めていた矢先に判明したものであります。

私は、この消防職員の事件を機に、全庁的に徹底して事務処理を洗い直し、いわゆる膿の部分があれば それを出し切ることが私に課せられたひとつの大きな使命であると認識しております。

今後も、職員が取り扱う現金等、すべての事務処理の確認を洗いざらい行うとともに、職員の身の丈に合った堅実な生活態度や素行について、事あるごとに注意喚起をいたします。

また、本件につきましては、事実関係を詳細に確認したうえで、厳正に対処してまいります。
 
平成23年5月13日
足利市長 大豆生田 実

9月議会:財団法人足利市みどりと文化スポーツ(MBS)財団公金巨額損失について

9月議会でも大きく取り上げられ、多くの市民の関心事となっておりますので、平成18年に発生した財団法人足利市みどりと文化スポーツ財団(MBS)の資産運用に伴う4,230万円余の巨額損失について、答弁したことも含めて詳細を報告させていただきます。

まず、今年5月12日に破産管財人による清算手続きが終了し、MBSに最終配当があったという報告が私のところに7月にありました。

結果、最終配当は3,470,724円となり、最終損失額は38,832,110円となりました。
これは要するに公金を安易に格付けの乏しい社債へ投資することによって、38,832,110円の損失を出してしまったということです。

それにしても何でこんなことになったのでしょうか。
調べれば調べるほど不可思議な点に行き当たります。

【購入にいたる経緯の問題点】
1、まず、社債を購入する際の内部手続きに問題がありました。MBSの決済は200万円以上の案件は常務理事がすることになっています。しかしこのアドテックスの債権の第1回目購入(2100万円余)に関しては庶務担当係長が起案し役員ではない事務局長が単独で決裁していました。ガバナンスに問題があったといわざるを得ません。
2、起案する前の債権購入に関して財団内で十分な検討・協議がなされたのか、形跡が全く見当たりません。2度にわたる2,100万円余の債権を購入(計4200万円余)する際に情報収集や内部協議が不十分だったと推察できます。
3、その債権がまた確実性の乏しい格付けのないアドテックという社債であり(国債ではありません!)、なぜそれを購入したのか?公金を預かるものとして見通しが甘いと言わざるを得ません。

【損失補てんの仕方にも問題】
4、損失補てんの仕方にも問題があります。
今回の件は、少なくとも処分を受けた3人の過失であるにもかかわらず、損失補てんとして関係のないMBSの全職員が責任を負うということになり、ボーナスを一律0.35ヶ月カット(平均約10万円)して、計8,646,462円が当てられています。これは不合理です、職員もやりきれないものがあるのではないでしょうか。
5、また一方で、補てんに充てられた物件費についてもこれは通常の業務改善で捻出されたもので、普通であれば内部留保などに充てられるべきであり、損失補てんに充てるべきものとは思えません。
6、つまり、詰め腹を切る必要のないMBSの職員が詰め腹を切らされ、さらには市からの直接の補てんは行わないとしていたにもかかわらず、物件費に名を借りた市からの補てんが間接的にあったことが類推され、損失補てんのやり方そのものに問題があったといわざるを得ません。

【理解に苦しむ責任を取るべき3人の帰趨】
7、責任を取るべきは、処分を受けた3人であることは明らかです。驚いたことにその3人には道義的責任があるにもかかわらず、3人の内2人が現在公的な要職に就いていることが判明しました。
<常務理事> 減給(報酬月額の10分の1、2ヶ月) ⇒ 平成22年6月に市の出資する第3セクターの役員に就任。
<事務局長> 減給(給料月額の10分の1、3ヶ月) ⇒ 市の指定管理者として管理委託を受けた会社のマネージャー。
<庶務担当係長> 減給(給料月額の10分の1、3ヶ月) ⇒ 処分と同月(平成18年11月)に退職し、その翌年の平成19年4月公選を経て公職に就任。
●常務理事と庶務担当係長については、外郭団体の職員であることにより実際の減給額を大幅に下回るわずか7,000円程度しか課せられていないという問題点も今回明らかとなりました。

【今後の市の対応】
8、市としては今後のMBSの将来を大変心配します。また今回の件に全く関与していないにもかかわらず詰め腹を切らされたMBSの職員の名誉のためにも今回の顛末を明らかにし、彼らがモチベーションを下げることなく、今後とも公のためになる業務に精励できるような環境を整えていかなければなりません。
さらに、法的に可能であるならば、詰め腹を切らされたMBS職員に対しその分を返還し、処分を受けた3人に負担していただくことができないか検討したいと考えています。江戸時代の連座制ではないのですから、関係ない職員が詰め腹を切らされるのは誰しも納得できる話ではありません。

いずれにしましても損害賠償請求権は損失額が確定してから3年間有効ですので、この件につきましてはこれがスタートです。従いまして、市としてさらに調査をするために、ワーキンググループを設置する予定です。

新たな事実等がわかり次第、今後適宜報告して参ります。