西郷隆盛は語っている:2008年1月20日街頭演説

投稿者: | 2009年1月20日

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先日のブログで、西郷南洲(隆盛)の言葉を引用したが、今日の街頭演説も私の政治信条のひとつ「子供にツケを回さない」という視点と重なる南洲翁の言葉をまずは取り上げたい。
西郷南洲遺訓13則:
税金を少なくして国民生活をゆたかにすることこそ国力を養うことになる。
だから国にいろいろな事がらが多く、財政の不足で苦しむようなことがあっても税金の定まった制度をしっかり守り、上層階級の人たちをいためつけたり下層階級の人たちを、しいたげたりしてはならない。
昔からの歴史をよく考えてみるがよい。道理の明らかに行われない世の中にあって、財政の不足で苦しむときは、必ず片寄ったこざかしい考えの小役人を用いてあくどい手段で税金をとりたて、一時の不足をのがれることを財政に長じた立派な官吏とほめそやす。
そういう小役人は手段を選ばず、むごく国民を虐待するから人々は苦しみに耐えかねて税の不当な取り立てからのがれようと、自然にうそ偽りを申し立て、また人間がわるがしこくなって上層下層の者がお互いにだましあい、官吏と一般国民が敵対して、しまいには国が分離崩壊するようになっているではないか。

西郷南洲遺訓14則:
国の会計出納の仕事はすべての制度の基本であって、あらゆる事業はこれによって成り立ち、国を治める上でもっともかなめになることであるから、慎重にしなければならない。
その大よその方法を申し述べるならば、収入を計って支出をおさえるという以外に手段はない。
一年の収入をもってすべての事業の制限を定めるものであって、会計を管理する者が、一身をかけて定まりを守り、定められた予算を超過させてはならない。
そうでなくして時の勢いにまかせ、制限を緩慢にし、支出を優先して考え、それにあわせて収入をはかるようなことをすれば、結局国民に重税を課するほか方法はなくなるであろう。
もしそうなれば、たとえ事業は一時的に進むように見えても国力が衰え傾いて、ついには救いがたいことになるであろう。
(以上、南洲神社発行・西郷南洲先生遺芳より引用)

政(まつりごと)の全ての基本はここになければならない。
まずは、行政として歳出削減努力をするのが先決だ。
それをせずに、市民に負担を押し付けてはダメだと既に100年以上前に西郷南洲翁は語っている。
足利市に置き換えていうと、例えば、下水道事業。
市の財政健全化計画の中で来年度(平成21年度)の予定としては、下水道事業で約3億円の増収を見込んでおり、その大半は料金値上げによるものだろうとのこと(昨年6月議会でのやりとり)。
ここでも、お金が足りないから市民に負担を押し付けるという発想が横たわっている。
ゴミ袋の有料化の時もそうだった。
いくらなんでもそのような発想を続けることを許してくれるほど時代にゆとりがあるわけではない。
また最近では、「子供にツケを回さないために」という言葉が独り歩きしているのが気になる。
例えば、「子供にツケをまわさないために借金をするのではなく増税をする」という論理で語る政治家がいるのだ。これは現状維持の古い政治のベクトルからの発想で、あえてプロたる政治家に任せなくても官僚に任せておけばできる手法だ。
一方で、私が目指す政治は「子供にツケをまわさないために借金を返しながら減税をする」だ。もちろんこれは容易いことではないし、すぐにできるものでもない。しかしそういう方向性が自由主義の世界で暮らす我々には必要だし、それこそがプロたる政治家に求められているのだと思う。
私は小さなことではあるが、そうした市民に負担を押し付けずに歳入歳出の帳尻を合わせていくという取り組みを積み重ねて、現計画よりも負担が軽微ですむべく結果を出していきたい。

西郷隆盛は語っている:2008年1月20日街頭演説」への1件のフィードバック

  1. マイケル

    プロたる政治家・・・いい響きですね。
    真のプロフェッショナルステイツマンの登場に期待しております。頑張って下さい!

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