石巻市で活動しているボランティア団体へ支援物資を提供

投稿者: | 2011年5月5日

「こんなところに車止めてるんじゃねえ!」
ようやく宮城県石巻市役所前に着いたとホッとしたのもつかの間、いきなりドンドンドンと車の窓をたたく音がして、こんなセリフをはかれました。
想定外の洗礼に、一同唖然。
どうやら、県外から来ているボランティアのようでした。
続いて返す刀で停車していた他の車の持ち主にも猛然と抗議し始め、挙句の果てには車のナンバーや顔まで携帯で撮影するあり様で、別に交通渋滞で車がロックされているわけでもなく、どう見ても彼の行動は異常でした。
これが世に言うモンスターボランティアなのか、なんてことを感じながら私の石巻訪問が始まりました。
宮城県石巻市

石巻駅前で、吉村誠司さんという長野県からボランティアでお手伝いに来られている方と待ち合わせて、市役所を訪問。
市長は不在でしたが副市長と面会し、支援物資をお持ちした旨お伝えしました。

市役所の1F部分は、津波に浸食されてめちゃくちゃ。復旧もできない状態。さらには遺体の捜索で、毎日のように新たな遺体が発見されているとのことで、本当に痛ましい限り。

続いて、海水を淡水化する装置が設置してある場所へ。
日本財団の協力により海水を淡水化する装置を積んだ車が2台設置されていました。
そこでは、なみなみと淡水化された水が供給されていましたが、水素殺菌などの処置を講じてないので飲料としては供されてませんが、洗濯物や食器類を洗うのには十分だそうで、住民の方々は随分と重宝されていました。
宮城県石巻市

そして石巻市南境生活センターへ。
現地で活動されているボランティアの皆様に、事前にリクエストのあった支援物資をお渡ししました。

さらに石巻市内で最も被害が甚大だった港地区へ。
宮城県石巻市

津波の直撃を受けた中学校では、新潟県から来たボランティアが現地の方々にラーメンを提供されていました。
「自分たちは中越地震で、多くの方の支援を頂いた。そのご恩返しのために毎週来てラーメンを作っている」
と話されていました。頭が下がります。
宮城県石巻市
その中学校の被災状況はご覧の通り。
宮城県石巻市
宮城県石巻市

また別な学校は火災に見舞われ、周辺は後かたもありません。
宮城県石巻市

一面に住宅があったとは思えません。
宮城県石巻市
まさに言語に絶する状況の連続で、現地を歩けば歩くほど自然は人間の想像力をはるかに凌駕(りょうが)した振る舞いをするということを、再認識させられます。

翻(ひるがえ)って、足利市における甚大な自然災害といえば、渡良瀬川の氾濫(はんらん)につきます。特に中橋の取り付け部分は堤防から2メートル以上も切り下がった状態になっており、渡良瀬川流域で増水時に真っ先に決壊する場所はここであることは誰の目にも明らかです。

これに関して、私は市長としてこれまで何度となく県道である中橋の管理者の栃木県に対し、その架け替えを要望して参りましたが、地元の皆様、市民の皆様方のご理解を得ながら、これまで以上に県に積極的に働きかけていかなければならないと意を強くしています。

今回石巻市で見た光景は、私にはかつてのあのキャサリン台風の爪跡と重なります。災害は忘れたころにやってくるという言葉がありますが、そんな悲劇を繰り返さないために、計画を前倒しできるよう取り組んで参ります。

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