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例の足利市の外郭団体の件に関する疑問点:2006年11月20日街頭演説


それにしてもよくわからない話です。
足利市の外郭団体が預かっている税金を、東京に本社のある会社が販売している外国債に4200万円も投資をして、焦げ付かせてしまったというのですから。
申し上げるまでもなく、財団法人足利市みどりと文化・スポーツ財団の件です。
先日の両毛新聞の記事によれば、「元助役で財団理事長の箕輪将氏が引責辞任をし、損失を被った約4200万円は、今後3年間に積立金の取り崩しや人件費、コスト削減による物件費の節減などで損失額を補填する計画を決めた」とあります。
これにはちょっと首を傾げざるを得ません。

まず第一に、損失を補填する方法としての”積立金の取り崩し”とは一体どういうことなのかよくわかりません。
その積み立ての原資はどこから来ているのでしょうか。税金からでしょうか、それとも職員の給料からでしょうか、それとも市民からの寄付金でしょうか。いずれにしろ、それをこの損失補填のために取り崩すというのは、事態をより難しくさせるように思えます。

第二に、損失を人件費や物件費の節減で補うというのも違和感を覚えます。
一口に”人件費の削減”といっても、一体誰の人件費を削減しようというのでしょうか。管理職なのでしょうか、それとも全職員を対象としているのでしょうか。もしこの意味が、財団の職員全員の人件費を削減するという意味ならば、全くおかしな話といわざるを得ません。

今回の件に限らず、一般に一部の管理職がおこなった火遊びを、関係のない職員が補填をするのは理にかないません。民間企業であっても、課長が会社の金をリスクの高い株に投資し大損したから社員全員の給料を減らすといったら、もはやその会社はアウトでしょう。それとも公共団体だとセーフなのでしょうか?

すなわち、こうした事件が起これば、誰に問われるまでもなくその組織のトップが事実関係を明確にし責任を取るべきで、事が金銭に関わることであれば、その補填についてはその組織の責任者がまずは誠意を示すべきではないでしょうか。その損失がたとえごく一部の管理職の勝手な判断でなされたとしても、管理者としての責任は免れようはずがないのです。

また”物件費を削減”して補填すると聞いてはもはや開いた口が塞がりません。
物件費の削減というのは、今やどこの自治体にも求められている行政改革の延長線にあるものであり、不断の努力として行わなければならないものであります。逆にいえば、何かこの財団はこれまで物件費の削減が不十分であったと取られかねない話であり、日頃鋭意職務に携わっている職員の方々から見れば、こうした表現は迷惑に映るのではないでしょうか。

第三に、そもそも足利市の外郭団体がアドテックスという1民間企業からスイスフラン建の外債というリスクの高い金融商品を購入するなんていうことが、なぜいともたやすくできてしまったのか、その根本の部分がはっきりとしていません。
足利市にある民間の財団法人でさえ、資産運用については常に県にお伺いを立てつつ、最も保守的に国債の購入などにあてるというやり方をしているのです。ましてや公共団体ではなおさらでしょう。
大きな疑問が残ったままです。

そういう意味で、今回の件は理事長の引責辞任や不明確な損失補填話で終わりにしてはなりません。今後同じような過ちを繰り返さないためにも、せめて今回の事の顛末を深く掘り下げて、市民にもっとわかる形で説明する責任はしっかりと果たしていただきたいものです。